消防法の危険物とは何か?

消防法

消防法の危険物とは

消防法の別表第一を読む

消防法の危険物の一覧

消防法の危険物について、表形式でまとめられているので、これを読み解いていく。原文は、e-Gov(https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC1000000186#323AC1000000186-Sp)などで確認してください。
乙種四類では下記の危険物のうち、第四類引火性液体を取り扱う。
また、消防法では摂氏○○度を○○度、温度○○度と記述しているが、ここでは、℃と表記している。

各号の数字は消防法の原文では漢数字

法律、政令、省令の違いについては、下記のURLを参照。https://fireserviceact.tokyo/government_ordinance/

物質の英語名なども併記することがあるが、乙種四類の出題範囲外なので、とばして読んでかまわない。

第一類 酸化性固体

  1. 塩素酸塩類
  2. 過塩素酸塩類
  3. 無機過酸化物
  4. 亜塩素酸塩
  5. 臭素酸塩類
  6. 硝酸塩類
  7. よう素酸塩類
  8. 過マンガン酸塩類
  9. 重クロム酸塩類、
  10. その他のもので政令で定めるもの
  11. 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

注釈

酸化性固体とは、固体のうち、火を強くしたり、ほかの物を燃えやすくしたりする性質をもつものをいう。

ここでいう「固体」とは、次のものを除いたものである。
・一気圧で温度20℃のときに液体であるもの、または20℃を超え40℃以下の間で液体になるもの
・一気圧で温度20℃のときに気体であるもの

そして、国が定めた試験によって、強い酸化する力があると確認されたもの、または衝撃に対して敏感で危険性があると確認されたものを指す。

第二類 可燃性固体

  1. 硫化りん
  2. せきりん
  3. 硫黄いおう
  4. 鉄粉
  5. 金属粉
  6. マグネシウム
  7. その他のもので政令で定めるもの
  8. 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの
  9. 引火性固体

注釈

  1. 可燃性固体とは、固体のうち、火がつきやすい性質をもつものである。具体的には、国が定めた試験によって、炎を近づけると火がつくおそれがあると確認されたもの、または、火花などによって引火しやすいと確認されたものを指す。
  2. 引火性固体とは、固形アルコールその他一気圧において引火点が40℃のものをいう。

第三類 自然発火性物質および禁水性物質

  1. カリウム
  2. ナトリウム
  3. アルキルアルミニウム
  4. アルキルリチウム
  5. おうりん
  6. アルカリ金属(カリウム及びナトリウムを除く)及びアルカリ土類金属
  7. 有機金属化合物(アルキルアルミニウム及びアルキルリチウムを除く。)
  8. 金属の水素化物
  9. 金属のりん化物
  10. カルシウム又はアルミニウムの炭化物
  11. その他のもので政令で定めるもの
  12. 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

注釈

1.自然発火性物質及び禁水性物質とは、固体または液体のうち、自然に火がついたり、水と反応して危険を生じたりする性質をもつものである。

具体的には、国が定めた試験によって、空気中で自然に発火するおそれがあると確認されたもの、または、水に触れると発火したり、燃えやすいガスを発生させたりするおそれがあると確認されたものを指す。

2. アルキルアルミニウム、アルキルリチウムなどの「アルキル」とは、飽和炭化水素から水素を1個とりはずしたもの。R- で表すことがある。例: RLi , AlR3

第四類 引火性液体

  1. 特殊引火物
  2. 第一石油類
  3. アルコール類
  4. 第二石油類
  5. 第三石油類
  6. 第四石油類
  7. 動植物油類

注釈

  1. 引火性液体とは、火がつきやすい液体のことである。

ここでいう液体とは、特に第三石油類、第四石油類、動植物油類については、1気圧で20℃のときに液体であるものに限る。そして、国が定めた試験によって、火を近づけると引火する性質があると確認されたものを指す。

  1. 特殊引火物とは、とても火がつきやすい物質のことである。

例えば、ジエチルエーテルや二硫化炭素などがこれに当たる。具体的には、1気圧のもとで、自然に火がつく温度(発火点)が100℃以下のもの、または、引火点が-20℃以下で、しかも沸点が40℃以下のものを指す。

3.第一石油類とは、アセトン、ガソリンその他一気圧において引火点が21℃未満のものをいう。

4.アルコール類とは、一分子を構成する炭素の原子の数が一個から三個までの飽和一価アルコール(変性アルコールを含む。)をいい、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
変性アルコールとは、エタノールにメタノールやイソプロパノール(IPA)を添加し、飲めなくしたもの。
なお、上記に相当するアルコールは下記のとおり。

1分子あたりの炭素数名称(IUPAC名)別名IUPAC名(英語)
1メタノールメチルアルコールmethanol
2エタノールエチルアルコールethanol
3プロパン-1-オールn-プロピルアルコールpropan-1-ol
3プロパン-2-オールイソプロピルアルコール、イソプロパノール,IPApropan-2-ol
  1. 第二石油類とは、灯油、軽油その他一気圧において引火点が21℃以上70℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成等を勘案して総務省令で定めるものを除く。
  2. 第三石油類とは、重油、クレオソート油その他一気圧において引火点が70℃以上200℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。
  3. 第四石油類とは、ギヤー油、シリンダー油その他一気圧において引火点が200℃以上250℃未満のものをいい、塗料類その他の物品であつて、組成を勘案して総務省令で定めるものを除く。
  4. 動植物油類とは、動物の脂肉等又は植物の種子若しくは果肉から抽出したものであつて、一気圧において引火点が250℃未満のものをいい、総務省令で定めるところにより貯蔵保管されているものを除く。

第五類 自己反応性物質

  1. 有機過酸化物
  2. 硝酸エステル類
  3. ニトロ化合物
  4. ニトロソ化合物
  5. アゾ化合物
  6. ジアゾ化合物
  7. ヒドラジンの誘導体
  8. ヒドロキシルアミン
  9. ヒドロキシルアミン塩類
  10. その他のもので政令で定めるもの
  11. 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

注釈

  1. 自己反応性物質とは、固体または液体のうち、自分自身の反応によって強い危険を生じる性質をもつものである。具体的には、国が定めた試験によって、爆発するおそれがあると確認されたもの、または、加熱すると激しく分解する危険があると確認されたものを指す。
  2. アゾ化合物とは、R-N=N-R’ であらわされる物質で、アゾ基 -N=N= をもつものである。なおR,R’は炭素鎖や芳香族である。芳香族とは、ベンゼン環やヒュッケル則(π電子の数が4n+2)を満たす不飽和有機化合物群である。
  3. ジアゾ化合物とは、分子中に、N2= あるいは N=N+= で表されるジアゾ基をもつ物質である。ジアゾ基のN2= の部分は、N2として離脱しやすい。
  4. ヒドラジン N2H4 。刺激臭をもつ無色の液体。毒物および劇物取締法の「毒物」の1つ。https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/302-01-2.html

第六類 酸化性液体

  1. 過塩素酸
  2. 過酸化水素
  3. 硝酸
  4. その他のもので政令で定めるもの
  5. 前各号に掲げるもののいずれかを含有するもの

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